区議会の陳情は定例議会の時にしか付託されないためでしょうか、「長期休業中の補食持参を認めてほしい」という保護者の陳情が2つ、区の教育委員会に出されました。私は、教育委員会の陳情審査の場面を3回続けて傍聴しました。1人の教育委員は、江戸川区の教育目標の「健全育成」の目的に照らせば陳情に賛成であると表明されましたが、採決の結果は結果は不採択でした。区は、教育委員会の審議経過から、クラブマネージャーやサポーター67名に電話や面接で聞き取った結果を報告しました。質問をしたのは次の2つの項目でした。
①五時以降の子どもの様子はどうか、②補食についてどう思うか
①の回答 問題はない。上級生が1・2年生をひっぱている。たまにお腹がすいたといってくるが、順応性があり楽しく過ごしている。
②の回答●継続すべき 4名。夕飯が遅い子はかわいそう。補食があったほうがおちつく。
●必要な子はあったほうがよい 3名。
●補食はなくてよい 60名。
3回目の傍聴となった8月13日は、前回の委員会で不採択となった「補食持参」の陳情に続けて、今度は、「補食について子どもたちにアンケートを求める」陳情がだされ、審議されました。この陳情も不採択となりましたが、一人の教育委員は、採択と意見表明されました。
子どもたちの声を聞くというのは当たり前のことです。委員の一人は、「低学年は正確な判断はむずかしい」といわれましたが、補食を食べたいかどうかは誰でも答えられることではないでしょうか。学年にあわせた聞き方を工夫すればいいのです。また、教育長は、議会答弁と同様に、「すくすくの子は一般登録でも学童登録でも一緒にすごすのだから、学童の子だけにおやつを提供すべきではない」と意見を述べました。学童登録は、保護者が必要があって育成料月4000円を払い登録しているのですから、補食の必要があると親が判断したらそれに対応するのは当然であると考えます。教育長のいうように「一緒に過ごすからサービスも同じ」というなら、月4000円の育成料は、5時以降のいわば時間外の料金というのでしょうか。全校にすくすくスクールを実施した時、学童機能は維持する、6年生までひろげるからむしろ充実するとしてきた区は、補食の廃止を学童機能充実とするのは無理があります。
日本共産党区議団は、繰り返し学童クラブの補食の継続を求めてきました。補食の廃止は、子どもたちのためになることなのか、あらためて問いたいです。長期休業中の補食持参は子どものために保護者の考えた方法です。保護者が、子どもに申し訳ないとおもいながら仕事を続けることがないように、働く保護者を応援する視点をもつことが、区の当然の姿勢ではないでしょうか。