7月24日、スーパー堤防事業決定の取り消しを求める裁判の傍聴にいってきました。88名の傍聴者に、この裁判が注目されていることがわかります。
当日は、弁護側から区の提出した書類について2つ質問のやりとりをして、裁判日程を決めて短時間で終了。「もうおわりか」と思わず小さな声をあげてしまいました。裁判長の声がマイクを通していないため、聞きづらかったこともありました。後ほどの報告集会で、弁護団からこのやりとりの説明があり、内容がわかりました。裁判は傍聴者への配慮はあまりありませんね。マイクの使用も、裁判をすすめる中で改善されてきたそうです。前回はとてもよく聞き取れたのに、残念。会場の外で、マイクをつかってほしいと稲宮さんが係りの方に話していたので、私も、同じですと要望してきました。事務局の頑張りには感謝です。
弁護団は、自然地盤への盛土の危険性を主張してきた、住民が危険にさらされるから、盛土が危険なので違法だというくみたてで主張してきたのに、区側は、どういう盛土かはこれから決めるといってきた、事業計画の決定に盛土は考慮していないという反論。弁護団「盛土の安全は考慮しないのですね」、区側「盛土がどうなるか考慮していない」。つまり、盛土の安全はあらそわない、事業決定と盛土は関係ないという主張でした。ただ、宅地の盛土ですという区側の説明でした。かみあわないですね。
区は、まともに反論してきません。しかし、12月16日には更地にして事業をすすめると住民に通知が届きました。いよいよ、大変な事態となりました。原告団は、この通知をさしとめるため2つ目の裁判をおこします。裁判支援と同時に、区のやり方を批判する声を広げたいと痛感しました。費用もかかるためカンパの訴えがありました。田村智子参議院議員もかけつけて激励してくれました。
高橋原告団長の訴えと閉会のあいさつは、傍聴に感謝しつつ、裁判所にプレッシャーをかけるためにも応援が必要なこと、区の建物調査にも、仮換地通知も区に返送して抗議の意思をしめしているとたたかう決意を述べました。
裁判日程
9月11日(水) 1:10~ 証人の採否、証言する日を決める
10月16日(水) 1:30~5:00 原告が証言する日
11月20日(水) 1:30~5:00 学者や証人の尋問
12月 結審の予定 判決は、その後3~6か月後
区側は、このような行政訴訟で、住民側は勝利した例がないことからまともな反論をせずおざなりの対応を続けてきました。事業がとまっている段階で勝った例(日光太郎杉、広島県鞆の浦など)はあるものの、江戸川区のように事業が動き出している裁判で勝った例はないそうです。ハードルは高いが、新しい前例を作るためにがんばると弁護団長は述べました。