5月20日は杉の子共同保育所の40周年ありがとうのつどいがありました。大変残念ですが、江戸川区のゼロ歳児保育を作り上げてきた草分けの保育所が閉園することになったのです。施設長の定年、子どもの定員割れなど様々な状況が重なったそうです。若い保育士さんはそれぞれ新たな仕事につきました。杉の子で培った力を新しい職場で大いに発揮してくださることを期待しています。
江戸川区は、ゼロ歳児保育は保育ママで、公立園では実施しないとしてから40年たちました。23区で唯一ゼロ歳児保育未実施の区です。区民の要望に応えるのが行政の仕事ではないでしょうか。ゼロ歳児を預かる施設として保育内容の充実だけではなく、公立での実施を求める保育運動の先頭の立ってきたのも杉の子でした。
「ありがとう、さようなら」のつどいに参加したみなさんは、杉の子に感謝していることを次々に語りました。本当にお疲れ様でした。杉の子で育まれた大きな輪はきっと子どもたちの幸せを広げてくれることでしょう。
杉の子は、子どもを安心してゼロ歳から預けて働きたいという母親たちの強い願いから誕生しました。私が教員になった1971年に、区内のゼロ歳児の集団保育の場がはじめてできたのです。
私は、教職員組合の婦人部の先生から話を聞いても、自分の問題としてはなかなか考えられませんでした。しかし、1973年に第一子を妊娠してから大きく変わりました。当時は育児休業はありません。私は、共同保育所を作ろうとしていた葛西地域のお母さんたちのグループを組合で紹介してもらって、保育運動にとびこんだのです。私は、幸いなことに、新たにできた「たんぽぽ保育所」の一期生となりました。その後、第二子、第三子、第四子と4人もお世話になりました。本当に共同保育所の保育内容はすばらしいものでした。その源が杉の子でした。杉の子のありがとうのつどいに参加できたことは大変うれしいことでした。
たんぽぽ共同保育所は、2011年4月から、72名の認可園としてあらたなスタートができました。そして、このことは、菜の花保育園という共同保育所の発展として作り上げた保育園があったからできたことでした。これからも子どもたちのために保育園の発展を期待します。民主党政権が、「子ども・子育て新システム」というとんでもない法案を国会で成立させようとしています。これは、子どもたちの豊かな成長を阻害するものです。認めるわけにはいきません。