2013年2月11日 のアーカイブ

体罰で人は育たない

2013年2月11日 月曜日

2月3日に一斉に新聞報道されましたが、江戸川区内の中学校の部活の顧問が部員の男女10人に平手打ちするなどの暴力をふるっていたことが明らかになり、体罰は一刻も猶予できないと痛感しました。区教委はアンケート調査、関係者の聞き取りをしたとしていますが、体罰、暴力のない学校にする責任は重大です。他の学校にも丁寧に聞き取りなどの対応が急がれます。これから、議会でとりあげ、子どもへの指導と体罰は無縁であること、暴力は犯罪であることを明確にし、学校の信頼を回復させるために努力します。いじめ問題の時も少人数学級や教職員の増員をとりあげましたが、先生方がゆったり子どもにつきあえるゆとりが何よりも求められているのではないでしょうか。

私も、ある子どもへの体罰を見ていた自分の子どもが先生への不信感をもったという相談をうけたことがあります。今回の部活の先生のように「体罰という認識がなかった」ということでは、何の解決にもなりません。保護者も相談に行く気がおきないのではないでしょうか。

当たり前ですが、体罰は、学校教育法第11条で禁止されています。

NHKの「ニュース深読み」で、体罰問題をとりあげていました。今回の大阪市立桜宮高校の生徒自殺事件を、スポーツ強豪校での「勝利至上主義」で、顧問の先生の評価があがり、志望者が増えるなど学校も黙認したのではないかと分析していました。番組参加者も、たたいてのびるこはいないと思う、生徒もむこうに就職が見えるから逃げないのではないか、欧米では体罰はないと思うなどと意見をのべていました。

体育系大学の学生223人(将来指導者になる可能性がある人が多い)に聞いたアンケートでは、体罰への評価がありました。精神的に強くなった68%、技能の上達37%、大きな大会にでられた25%。また、体罰を受けた人へのアンケートでは、なぐらないようにしたい45%、なぐるかも24%、なぐる6%、やらない21%という結果でした。体罰で成長できるのでしょうか。暴力は権力者への服従につながります。民主主義とはあいいれません。

この番組の中で私立和光中学校の部活指導がとりあげられていました。バスケット部は2003年に東京都で優勝したことがあります。生徒主体で部活をすすめています。まず、50種くらいの基本プレーのパンフからどのプレーを使うか自分たちで話し合いアイディアを出し合います。OBやOGにアドバイスをもらいます。顧問の先生はつきっきりではなく、教員本来の学校行事や授業の準備の時間にあてているようです。

「たたいてもいいから厳しく」という保護者からの言葉は、私も教員の時に聞いています。それは、どんどんたたいてくれというより、しっかり指導して力をつけてほしいという親の願いです。ある中学校の先生は、「暴力は指導を放棄することだ」と明言されていました。体罰にたよらない指導が充実するよう先生方を応援していきたいものです。

しんぶん赤旗のスポーツ欄に体罰暴力を問うという記事が連載されています。2月11日は、サッカー日本女子代表の監督と選手の関係です。佐々木監督は「北京では歓声で僕の指示が聞こえなくなると、選手で判断し状況を変えられなかった。もっと選手で判断できる力が必要」と、「選手主導」「横から目線」に変えていきます。ロンドン五輪でキャプテンを務めた宮間あや選手は「監督は、『みんな、どう考えているの』とよく聞いてきます。だから、抑え付けられているとか、上からという感じじゃなく、ともにチームをつくっている感覚です」と語っています。また、佐々木監督は、「指導者が未熟だとそういう方向に走ってしまう。さまざまな分野を熟知して指導の質を高めることが大事。選手たちの未来に触れていることを根本に考えれば、間違った事件が起こることはないと思う」とのべています。


江戸川区の教育福祉削減予算NO 母親パレード

2013年2月11日 月曜日

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2月1日、「給食補助を廃止しないで」「教育費の削減反対」「幼稚園閉園反対」などの要求を掲げて、母親たち約50人が区役所周辺をパレードしました。参加者たちは、ピンクのものを身に着けてというよびかけに、まさに仮装パレードのようでした。注目度も高く、翌日には3つの新聞社が報道。

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区長は、1月31日の記者会見で「区民からの苦情、不満はほとんどよせられていない」と述べています。しかし、新日本婦人の会江戸川支部からは、給食費補助金削減中止を求める陳情がだされ、区にも、「財政難はハコモノを造りすぎたからではないか」「スーパー堤防などの公共事業こそ見直すべき」「来年金婚式を迎えるのに記念品がなくなってしまうのは悲しい」「長寿祝品がなくなってしまうのはさびしい」などの批判もよせられています。

区の基金は様々な用途別に積み立てられています。2011年度末には基金の総額は1017億円ありました。2012年度末には948億円と69億円減ると説明されています。しかし、昨年度末も、99億円を積み立てて1017億円になったことから、今年度末も決算を行えば積み立てるお金はでてくると考えられます。税収が減り支出が増えているのは事実ですが、今回のような大幅な福祉教育切り捨ては必要ありません。

区長は、区民の、とりわけ、子育て中の保護者の声をうけとめ、福祉教育の削減はとりやめるべきです。