第3回区議会定例会は、決算特別委員会があります。教育費を論議するのは17日月曜日です。それを前にして、「栄養士の民間委託を考える」シンポジウムがありました。これに参加しましたが、栄養士さんの「安心安全な手作り給食」を守りたいという意欲があふれるシンポジウムでした。
他の区から転勤されてきた小学校の先生は、江戸川の給食を「作り手の心のこもったおいしい給食」と表現し、その内容は、①多彩なメニュー、②「旬」の食材、③これも手作り、④きめ細かく対応、⑤「食」を学ぶ、とみごとにまとめました。民間では栄養教諭としての仕事ができないことも指摘しました。
栄養士さんは、子どもの健康教育、健康増進のためにどんなことができるかいつも考えている。これは、簡単にできることではない。全校配置35年の実績がある。都の基準は2校に1名。江戸川特産の小松菜をとりいれた給食、誕生日給食、バイキング給食、セレクト給食、野外お弁当給食、地域やお年寄りとのふれあい給食、夏休み親子クッキング、小中連携食育授業などさまざまなとりくみをすすめていると実績を。
アレルギー食を個別に対応してもらっている母親からは、民間で今のような対応ができるか心配という思いが訴えられました。子ども2人がアレルギーで、卵白に反応するので予防接種のたびに約1週間入院を余儀なくされていたとのこと。5歳になってアレルギーとはっきりしたことで食材を吟味し落着いてきたそうです。命に関わるアナフラキシーの発生時の対応ができるか心配とも。
江戸川区の学校給食を考える会からは、区長や教育長はチエックするのは校長と教育委員会がやるからだいじょうぶだと説明していること、10年前の給食の業務委託のときに委託するのは調理業務だけと説明したことを、今回は、「栄養士を民間委託しないとは言っていない」と答弁している無責任な態度を批判、言った言わないではすまされない重大問題だ、こういう人が江戸川区のトップでいいのかと厳しく指摘しました。
今まで栄養士さんたちが積み上げてきた実績・ノウハウをいとも簡単に民間に手渡していいのか、利潤を求める民間の栄養士が子どもの立場にたてるのか、区長の「民間に出来ることは民間に」という政治姿勢は変えなくてはと痛感したシンポジウムでした。学校栄養士の民間委託反対のとりくみを一層強めたいと思いました。