学校給食の栄養士さんは、食育のかなめです。文部科学省も、調理業務の民間委託が進められたとき、「献立の作成は、設置者が直接責任をもって実施すべきものであるから、委託の対象にしない」と通達をだしました。(昭和60年1月21日)
江戸川区も10年前に調理業務委託を行った時に、「委託するのは調理業務のみです」と説明しています。ところが、本会議でも、決算特別委員会(10月17日)でも、栄養士の民間委託をやらないとはいっていない、退職不補充だからいずれは民間栄養士と考えていた、資格をもっていれば公務も民間もないという区の答弁でした。
公明党も、拙速だと指摘し、民主ネットはチェック機能に無理がある、アレルギー除去食は個人情報だと指摘。問題点が浮き彫りになりました。私は、学校職員だからこそ食育のかなめとして仕事が出来る、アレルギー食が心配だと区にせまりました。区は、今までとまったく変わらないと答弁をくりかえすばかりです。私は、学校の教員だった経験があるからこそ、心配が大きくなります。
反対署名は1万7700を超えました。文教委員会の協議会の席で、委員長は、これだけの署名だから慎重に審議をしたいと話しています。
東京民報の取材がありました。11月13日号に掲載されます。栄養士さんの仕事が学校教育に位置づいていること、グリンピースやソラマメの皮むき、授業との連携した献立などの食育の実際、1年生の給食のたいへんさ、子どもたちが給食を楽しみにしていることなどを話しました。私も、栄養士さんに本当にお世話になりました。
取材後、学校給食の食材納入業者を訪ねました。この業者さんは、38の学校に野菜を届けています。すべて国産です。たけのこは、中国産1800円、国内産1万円。「うちは、高くても、日本産の安全な食材を提供しています、もうけだけ考えたらやれません」と、熱く語ります。
娘さんは、野菜ソムリエの資格を持ち、もうすぐ栄養教諭の資格もとるそうです。栄養士さんが民間になったら、業者の「うまみ」をだすために、カット野菜を使いかねません。この方は、「はじめは地元業者を使うけど、栄養士は民間委託しないといった10年前の話が反故になったように、いずれは、委託業者まかせになりますよ。そうなってからでは遅い。もっと、保護者がたちあがらなければ」と、4月にやるのはあまりにも乱暴だと、民間委託反対署名も200筆は集めているそうです。
業者さんの子どもを思う気持ちにうれしくなりながら、4月導入をやめさせたい思いを強くしました。
今度の第4回定例区議会で、私が栄養士民間委託反対で区長に質問します。質問は11月29日です。がんばります。