江戸川区の小学校は73校あります。他の22区は、子どもの人口減少を理由に学校の統廃合をすすめてきましたが、江戸川区は、統廃合は一つもしませんでした。しかし、100名くらいの学校もでてきたことから、統廃合の動きが強くなってきました。私は、小規模校のよさを感じますが、住民、子ども、保護者の声を十分聞いて統廃合を判断せざるを得ない状況でもあります。みなさんは、どう考えますか。昨年、区議会本会議で、清新第二小学校のうみかぜ学級が新田小学校に移設することで、清新第三小学校に兄弟が一緒に行かれないことを小学校二年生の弟が訴えたことを質問しました。統廃合は大人の都合です。子どもにとって「最善の利益」をと、これからも考えていきます。
来年4月から2つの小学校が空き校舎となります。学校跡地の利用を他区はどうしてきたか、子育て教育力向上特別委員会で9月14日に視察に行きました。一箇所は葛飾区の小谷野しょうぶ保育園(従前利用は小谷野小学校)です。保育園は一部の教室を利用しています。他の教室は、和室に改造した部屋を含め地域に貸し出しているので、管理人をおいています。体育館や校庭も区民に解放しています。小谷野しょうぶ保育園は、学校の施設を1階から3階までそのまま使っています。保育園のリトミックをやるときは、保育園で使っているところから離れている音楽室を利用していますが、音楽室は一般貸し出しもしているとのこと。また、年末年始の保育を含め、365日子どもを預かる唯一の保育園です。保育士さんはどれだけ大変でしょうか。葛飾区は43園のうち、休日保育を6園がやっています。
もう一箇所は台東区の福祉プラザ台東清峰会(従前利用は蓬莱中学校)です。学校敷地に、台東区が福祉の総合的な施設を建設したいと公募をして、福島県の法人がこの施設を作りました。特別養護老人ホーム(入所130人、短期入所30人)、老人デイサービス、地域包括支援センター、障害者支援施設(入所30名、短期入所10名)、障がい者就労支援と相談支援、子育てサポートセンターなどの複合施設です。低層部分を通所施設と子育て支援施設にし、高層部分を入所施設としています。1階は、デイサービスの場所と地域交流スペースを設置し、可動間仕切りで大空間での一体利用もできるようにしています。最上階の8階は職員の宿舎も併設しています。このような、複合施設は運営が大変かとも思いますが、近くに頼りになる施設があることに、区民は心強いのではないでしょうか。