江戸川区議会熟年者支援特別委員会は、8月12日、なぎさ和楽苑と江東園の2か所を視察しました。今回の視察は、なぎさ和楽苑の若年性認知症支援事業や都市型経費老人ホームの運営、江東園における地域ネットワーク作り・見守り隊の活動です。2つの社会福祉法人は、ともに区内の特養ホーム、高齢者支援では老舗であり、社会福祉のさまざまな事業で江戸川区の福祉の向上に大きな役割を果たされています。
なぎさ和楽苑は、特養ホームの全面改修から10年たちました。この間支援ハウスとして使用していた5階の10部屋を都市型経費老人ホームに変更して募集したところすぐに10部屋がうまりました。男性3名女性7名です。一部屋の床面積も広く、視察に訪問した時は、みなさんがロビーで高校野球の観戦をされていました。99歳の男性は洗濯も掃除もしっかりできるとのこと。介護の支援をうけながら自立した生活ができるようにするのも老人ホームのよさです。もう満室で入所できませんが、費用を紹介します。家賃相当5万円、生活費(食費3食・共用部分光熱水費)4万3千円。居室の光熱水費、サービスの提供費用(都が定める金額収入によって異なる)所得150万円以下の方で1万円。生活保護の方も利用できます。しかし、経費老人ホームはまだまだ足りません。高齢者対策としての住まいの提供をどうするか、高齢者住宅の利用と合わせて考えていきたいです。
若年性認知症は、和楽苑が研究を委託されて開設したことがきっかけでした。はじめは、高齢者と一緒にデイサービスをしていたところ、全体でやることに無理があり、別のメニューのほうが一人一人に合った対応ができることがはっきりして、今は、その研究をいかして、16名の若年性認知症の方を受け入れています。最も若い47歳の女性は子育てもできない状態になっているとのこと。子どもたちもどれだけ心配しているでしょうか。この分野でも医療と介護の連携が待たれています。
江東園は、地域貢献活動として地域にねざした活動をすすめています。今回の視察のポイントである高齢者のみまもり隊のボランティア活動に事務所兼サロン活動の場所を提供しています。みまもり隊は発足して丸4年。江戸川1・2丁目を中心に地域をくまなく歩いて高齢者の世帯342世帯に月一回訪問し、サロン活動もしています。この活動が区内にひろがり、葛西地域でも、なぎさニュータウンや東葛西でもはじまっているそうです。ありがとうございます。