福祉教育削減予算を発表

江戸川区は、来年度予算の主な内容を発表しました。総予算は、2158億円で、今年に比べて約31億円の減額。ほとんどの項目がマイナスの中で、福祉費は12億円増(生活保護受給者増など)、教育費は20億円増(学校改築2校分)となっています。

内容は、216事業「見直し」で36億円の削減を行うというのです。「見直し」は、税収減、福祉費の増加、基金(貯金)がなくなるからと区は理由を述べています。しかし、財政は、健全財政全国一(2008年~2010年と連続3年)が2位になった程度で「危機的」(区報の言い方)ではありません。また、スーパー堤防事業を強引にすすめ先行買収に約100億円を使い、小岩駅周辺再開発にも多額の税金を投入している実態があります。

今回の削減内容は、「福祉の江戸川、子育てにやさしい江戸川」の看板を投げ捨てるものであり、区民のくらしを大幅に圧迫するものです。熟年者激励手当(介護4・5在宅介護に月25000円支給)は、江戸川区独自施策で大変喜ばれていますが、所得制限・月15000円への減額です。福祉手当も大幅削減で、障害者や難病患者の福祉手当併給廃止、タクシー券半額となります。学校給食費補助金廃止で、中学生は1480円もの給食費値上げです。すくすくスクール学童登録児童のおやつがなくなります。小学校1年生が6時過ぎに家に帰るまでなにも食べないことを想像してみてください。学童クラブのおやつは栄養面でも情緒面でもなくてはならないものです。区立保育園の調理民間委託も見過ごせません。

さらに、介護保険と同様に1割負担を導入するのが、紙おむつ等支給・使用料助成(熟年者・障害者)、巡回入浴(障害者)、寝具乾燥消毒等サービス(熟年者・障害者)福祉理容サービス(熟年者・障害者)などです。熟年者に喜ばれていた三療サービス券も自己負担200円が導入されます。

福祉教育予算の削減は、いのちと暮らしを守るためにこそ政治があるという、政治の根幹をなし崩しにするものです。もちろん、「見直し」216事業の中で、コンピュター関連4億5340万、PPS契約での学校施設電気料2000万などの削減やイベントの内容見直しなどは歓迎するものです。以下に、具体的な内容をお知らせします。

★廃止するもの (合計9億2246万円減)

学校給食費補助金  5億2387万減

すくすくスクール クラブマネージャーの報酬(1人年50万円)2013万減

学童登録児童への補食の提供(就学援助家庭への補助金廃止)1028万減

長寿祝品(75歳以上1人3千円)1億8000万減 結婚記念品(金婚・ダイヤモンド婚)2643万減

★所得制限導入(合計1億7617万円減)

熟年者激励手当 5億3861万を1億6984万削減

補聴器購入費助成 住民税非課税・限度額2万円 1139万を 551万減額

★自己負担導入(合計1億6472万円減)

紙おむつ等介護用品支給(熟年者)1割負担 4億2553万を4036万削減

紙おむつ等介護用品支給(障害者)1割負担 701万削減

紙おむつ使用料助成(熟年者)1割負担 478万削減

紙おむつ使用料助成(障害者)1割負担 48万削減

三療サービス 自己負担200円 2億3031万を1億319万削減

★事業見直し、再構築(合計5億2877万円減)

心身障害者福祉手当、難病患者福祉手当、児童育成手当の併給廃止

――心身障害者福祉手当 2億8921万削減 難病患者福祉手当 6638万削減

すくすくスクールの非常勤職員削減、配置見直し 7156万削減

喜寿祝品を手紙のみに 3034万削減 米寿祝品を手紙のみに 1096万削減

障害児介助員の配置(適正化し減員) 2億5287万円の一部減額(未定)

★補助金削減(2億2305万円減)

福祉タクシー利用助成減額(月6千円を3千円に)2億1138万削減

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